No.38 シンガポール フィリピン人ホステス 準即 その4
前回の続き
俺はホーカーセンターでアルミンと合流した
がっつりと開いた胸に呆れつつも、興味を禁じえない…
アルミンはジュースを、俺はミーゴレン(インドネシア風焼きそば)を注文した
腹が減っていたので容赦なく食べる…
「よく食べるね」
「いやいや、待ってたから」と笑いながらもチクりと返答した
もちろんガチで怒っているように見せているわけではない
「あ、そうだった」
そうだったじゃないよ、と思った
が、これ以上この話題をしても栓なきことだ
アルミンはよく笑うが、なにか無理に愛想よくしているように見えなくもない
俺は話題の近道をいこうとする
「アルミンはよく男性とランチデートするの?」
「全然しないよ 仕事が終わるのは夜遅いし、昼間は家で寝てることが多いから」
「え、じゃあなんで俺とランチしようって?」
「なんか面白そうだったし、日本語話したかったから」
とりあえず興味を持たれている、という点において IOI をゲットしたところではあるが、今のところはまだ掴みようがない
「ね、〇〇とは仲良くしてるの?」
No.33に言及してきた 自然な質問だ
「普通に友達の延長線上として、仲良くしてるかな」
「あれ、彼女でしょ?」
「いや、つきあってないよ」
嘘はついていない
No.33からは時々付き合ってと聞かれるが、「今は彼女を作りたくない」と言っていた
「アルミンは彼氏はいないの?」
「えーいないよ」
「へぇ、スタイルいいし、面白いからいそうなのにね」
さらっと褒めてみた
「ほんとに? あ、でも昔付き合ってたのは日本人が多かったよ!」
「へぇ、でも俺もフィリピン人と付き合ったことある」
「えー、そうなんだ!」
アルミンの食いつきが上がった
日本人というバックボーンを使ったほうがうまくいきそうな気がした
使えるものはなんでも使うべきだ
フィリピン人のオープンさ・素直さが好きだったこと、彼女の積極性に助けられたこと、でも遠距離で別れたことなど…
いい女性がいればまた付き合いたいね、と若干の STF を見せておいた
彼女も語り始めた
フィリピンに住んでいた時、日本人の駐在員と恋に落ちたこと
その時の彼が今でも思い出すほどロマンチックだったこと
でも浮気性でいろんな女性に手を出していたこと…
「それはすごいね」
「ね、イケメンだから」
そういって彼女はFacebookの写真を見せてきた
…ちょっとガタイのいい、しっかりと日焼けしたおっさんがそこに写っていた
写真の中でアルミンをお姫様抱っこしている
「すごいね、40歳くらい? なんか普通に結婚して子供いそうな感じだね」
「うん、奥さんと息子が日本にいるって」
「あ、そーなの!」
さらっと浮気していたことを言われてしまう
しかし、自分含めて駐在員なんてだいたいこんなもんだ…
永住するわけじゃないのだから、好き放題してしまうのもしょうがない
「へえ、いろいろ激しそう ってかスケベそう」
下ネタをぶっこんでみた
「よくわかるね、日本人はみんなスケベ!」
彼女の返答に対し、俺は突破口が見えたような気がしていた